ゲームの中古市場を否定するのは、メーカーのエゴじゃないか?

今回はこのエントリをピックアップ
まこなこ

ゲームソフトの中古問題について語っているわけだけども、もうタイトルからしてやらかしている。

いきなり「中古でゲームを買う人は客ではない」と(-。-)
もうね、突っ込み所が多すぎて、なんにもいえねぇ。。。

このエントリでは冒頭に

決して中古そのものが悪だとかいうわけではない。これはすでに最高裁判所判例でも出ているように、法的に合法なのだから、 この点においては異を唱える気はないということ。なので、別に中古ソフトを買ったからと言って、なんら問題はない

と言っておきながら、無理矢理に中古市場を否定する結論に持って行ってるんだよな。
良いじゃないか、中古市場ってものはどんな商品にもあって当然なんだよ。
メーカーが直接儲からないのは、どの商品でも一緒の事だよ。特にゲームメーカーに限った事じゃない。
このエントリのゲームを全て車に置き換えてみると良い。
まるっきりトンチンカンな事を言っているのが、よく分かる。

中古で買っても、一切ゲームメーカーにお金が入ってこないという点。これに尽きる。

中古で買ったらメーカーにはお金が入ってこない、故にメーカーはサービスをする必要が無いと。
確かにサービスという観点だけならば、それも有りだろう。

ただ、中古でもサポートしますよっていう商品も沢山あるじゃないか。これはメーカー側の考え方次第だと思うよ。
そもそも、1000個売れた商品のサポートは、どこまで行っても1000個分にしかならない。持ち主が新規ユーザーだろうが、中古ユーザーだろうが、世の中に1000個しか出回っていない事には変わらない。
1000個分のサポートをサポートの有効期限までするという意味では、サポートにかかる費用はメーカーにとって一定であり、中古ユーザーを除外する理由にならない。


加えて、この後に出てくる例えがさらに痛い。

拾った暖房器具によって人が死んだので、メーカーに賠償を求めて訴えたという話があった。普通の感覚で考えれば、おこがましいとしか思わないだろう。メーカーから正規のルートで購入し、この事件が起きたのであれば、当然訴えて損害賠償請求するのは当然だが、拾ってきて、勝手に使っての出来事なのだから。これは中古でも同様だ。拾ってはいないが、正規のルートではない形での購入なのだから、その責等をメーカー側に訴えるのはおかしな話だ。

これは場合によっちゃメーカーの責任になることが、往々にして起こりうるだろ。
欠陥商品を作れば、PL法によって製造業者まで遡ってその責任を問われる。

うちも、弱小部品加工業だが、欠陥部品をだせば、PL法によって訴えられることも十分にあるし、そのために保険にまで入っている。

ゲームソフトではその心配が無いか?っていったら、そりゃ分からないぜって話だ。
世の中何がどういう風になって、責任を負わされるか分からない。物を作れば、当然その責任は作った側にある。
売った奴だけが悪いなんて事にはならない。

メーカーに還元されていれば、独創的なゲームを作る資金的余裕も生まれていたのだろうが、それを中古市場が奪ってしまっている。そのことを知ってか知ろうとせずかはわからないが、中古で買っておきながら、最近のゲームは同じものばかりですね、とか言ってのけるんだよね。これもまた、おこがましいユーザーだろう。

この発言からも分かるとおり、この方の頭の中は金銭でしか物事を計れない構造になっているらしい。
中古のソフトをやってみたから、次に出るあたらしいソフトを買おうって思う奴だっているだろう。中古に売ることを前提にお小遣いを上手に回して、新品を買っているやつも居るだろう。
こいつの言うことを聞いていたら、ゲームの市場全体が、どんどん縮小しちゃうじゃないか。
今のゲームメーカーってのは、みんなこんな考え方なんだろうか?
なんでもっとあたらしいユーザーを取り込もうっていう工夫が出来ないんだろうか?

その後も突っ込むところが沢山あるけども、最後の最後でこれだ。

まずは、新品で購入していただく。で、とっとと満足いくまでプレイして、そして、中古で売却だ。

もう、アホかと……。
売っても良いけど買うなと。
とっとと中古屋は潰れてくれと。
Win-Win-Winの関係とか言ってるけど、ゲームメーカーがこんな考えで業界を引っ張っていくとしたら、その将来はLose-Lose-Loseじゃないかと思うんだけどね。

つ〜ことで、久々に全力で「こりゃひどい」のはてブエントリだよ。